3DCAD/CAM

山形義肢では、フランスのプロテオール社より最先端の義肢装具製作技術を導入し、Orten 3D CAD/CAMシステムで、よりスピーディー且つ正確に製品の提供ができるようになりました。
このシステムを使用することで、従来よりも高精度・高効率な義肢・装具に関する採型・陽性モデルの修正を的確且つ簡単に設計・製造をコンピューター上ですることができます。
また、義肢装具ユーザーの身体の写真やレントゲン写真データをシステムに転写することもでき、矯正箇所や身体形状の修正を解剖学的にもより正確に行えます。
コンピューター上での設計後、専用の切削機にてウレタンブロックを自動的に削り出し、約15分でモデルを作製することができるようになりました。
その為、以前は石膏を使用し作製していた側弯症のユーザーに処方されるDynamic Spinal Brace 動的脊柱装具(愛称プレーリーくん)※の製作にはOrten 3D CAD/CAMシステムを使用し、ユーザーの負担が少なくなった採型・製作を行っています。
また、シェノーブレース※の製作にはVORUMのCANFIT P&Oを使用し製作を行っています。

DSBとは

筋神経疾患による側弯変形に対する保存療法としてDynamic Spinal Brace 動的脊柱装具(愛称プレーリーくん)は南大阪小児リハビリテーション病院で2007年に開発されました。
腸骨稜を支点にするのではなく、外転筋・大殿筋など軟部組織を広く利用するものです。
支柱は反発性のあるポリカーボネイトを用い、緩やかで持続する矯正力を働かせるものです。
支柱を固定するのではなく、常に可動性を持たせるようになっています。
装着による苦痛が従来の構成装具の場合より少なく、介護が容易になるので手離せないとの声も多く聞かれます。
また、「プレーリーくん」という愛称はプレーリードックのように脊椎が真っ直ぐになって欲しいとの願いが込められています。
詳しくは、こちらのホームページをご参照ください。↓

社会福祉法人愛徳福祉会 大阪発達総合療育センター 南大阪小児リハビリテーション病院

シェノーブレースとは

シェノーブレースは、ヨーロッパにおける側彎装具の考え方でDr.Cheneauにより1979年に考案され1999年Dr.Rigoらにより RSC (Rigo System Sheneau Brace)定義が確立された側彎装具です。
プラスチックのみでホールドし、フロントエントリーで過度に腹圧をかけないので従来の側彎装具に比べると付属部品のないシンプルなデザインで、自己装着しやすいため、ユーザーの受け入れが良好なのが特徴です。
また、設計は専用フトウェアを用いて石膏モデルのスキャンデータや患者様のレントゲン画像を基にCAD で修正を行います(ミラー方式を用います)。
その為、容積を変えることなく修正することができ、多くの患者様とドクターに好評いただいております。